2016-01-01から1年間の記事一覧
個々の人生は統計的には予測できない アタリ文明論講義: 未来は予測できるか (ちくま学芸文庫) 作者:アタリ,ジャック 発売日: 2016/09/07 メディア: 文庫 副題の「未来は予測できるか?」が原題であり、内容も予測学の歴史と進歩をひととおり解説し、遺伝子…
読書と日本人 (岩波新書) 作者:津野 海太郎 発売日: 2016/10/21 メディア: 新書 パソコンや電子ブックリーダーが絶えざるバージョンアップを繰り返すのは、自動車やファッションと同じという文章に納得。企業は消費者がリーズナブルなものを長く使おうと考え…
ソレンティーノ 好みだ・・ グレート・ビューティー 追憶のローマ [DVD] 発売日: 2015/03/06 メディア: DVD パオロ・ソレンティーノ監督の「追憶のローマ」をプライムで見る。なかなか重厚な、そして重層的な映画。ローマの映像も美しい。チャラい、あるいは…
今も同じだよ 一下級将校の見た帝国陸軍 (文春文庫) 作者:山本 七平 発売日: 1987/08/08 メディア: 文庫 非常に示唆に富む。軍の教育は、「馬の調教」-説明抜きでOJTを積み上げる。全体を俯瞰させることがない。これなどまさによくある話で、会社にも医務職…
一気読みさせる その女アレックス (文春文庫) 作者:ピエール ルメートル 発売日: 2014/09/02 メディア: 文庫 ブックオフで108円で買って電車から読み始めたのだが、なんと4時過ぎまでかけて一気読み。まあ、展開はおもしろい・・・あとに残らないという点で…
逆張りトッドの面目躍如 問題は英国ではない、EUなのだ 21世紀の新・国家論 (文春新書) 作者:エマニュエル・トッド 発売日: 2016/09/23 メディア: Kindle版 トッドの著作がトランプ勝利を予測している点について。グローバリゼーション・ファティーグは確か…
偶然が運命を決める・・ マッチポイント (字幕版) 発売日: 2013/11/26 メディア: Prime Video Woddy Allenの映画をAmazon Primeで見ている。きっかけはなんだったか。急に、Primeにかなりの作品が入ってきたのか?難波神社の角の古書店でウッディについての…
神谷美恵子著作集 (3) こころの旅―付・本との出会い 作者:神谷 美恵子 メディア: 単行本 「こころの旅」P155からどのような仕事、学問、業績を生きがいとしてきたにせよ、そべては時とともにその様相と意義が変わって行くものだ。自分のあとからくる世代によ…
残りの人生をどのように生きていけば 「すべて投げ出してしまいたい」と思ったら読む本 作者:諸富祥彦 発売日: 2016/07/20 メディア: 単行本 東大話法の諸富先生が中年の危機についてフランクルの心理学をもとに書いた本。 人生の「午後」では、人生の折り返…
戦後こそが勝負の場 生きて帰ってきた男――ある日本兵の戦争と戦後 (岩波新書) 作者:小熊 英二 発売日: 2015/06/20 メディア: 新書 「生きて帰ってきた男」をこの2日で読了。なかなか読ませる。むしろ日本に帰ってきてからの話のほうが面白い。無一物から生…
幸田文の晩年 人間晩年図巻 1990-94年 作者:関川 夏央 発売日: 2016/05/27 メディア: 単行本 あざとい・・・そういう直観をもつ。それでも読んでしまうのは自分が下世話だからだろう。しかたのないことで、人間臨終図鑑も同工異曲。まあ、ひとつの同時代史と…
フランキー堺に似ていると言われて 人間晩年図巻 1995-99年 作者:関川 夏央 発売日: 2016/06/29 メディア: 単行本 印象に残ったのは「テレサ・テンが大陸中国でも国民的歌手だったこと」「フランキー堺が早熟の天才だったこと、私との同時代性(生まれた頃に…
ベビーブーム急停車の時代背景がよくわかる! 日本の少子化 百年の迷走: 人口をめぐる「静かなる戦争」 (新潮選書) 作者:河合 雅司 発売日: 2015/12/22 メディア: 単行本 団塊の世代をうんだ戦後のベビーブームの急ストップが優生保護法による堕胎と避妊の国…
Kindle本の軽さに救われ 飛田で生きる: 遊郭経営10年、現在、スカウトマンの告白 (徳間文庫カレッジ) 作者:杉坂 圭介 発売日: 2014/10/03 メディア: 文庫 「最後の色街 飛田」では何か消化不良。飛田の本当のところが結局はわからない。ということでKindle本…
私は働かない!と強く思う 日本人はいつから働きすぎになったのか (平凡社新書) 作者:礫川 全次 発売日: 2014/08/18 メディア: 新書 「独学」「在野学」の礫川氏。これは面白い。ネガティブな意味としての勤勉の誕生。できるだけさぼりたい定年期にはいって…
もうこのあたりの小説はKindleのほうが読める 夜の靴 ——木人夜穿靴去、石女暁冠帽帰(指月禅師) 作者:横光 利一 発売日: 2012/10/04 メディア: Kindle版 「来る日も来る日も同じことを繰り返している農業という労働。しかし、仔細に見ていると少しずつ労働…
Kindleで横光利一を読む一週間に 旅愁 作者:横光 利一 発売日: 2012/09/13 メディア: Kindle版 「旅愁」(Kindle本)。大部なものなのだろうがKindle本でこの長編を読みおえた。ヨーロッパ・ソビエト・日本・日本の中の郷里、タイトル通り「旅の愁い」は様々…
親の長寿のほがより悪夢 老後破産: ―長寿という悪夢― (新潮文庫) 作者:NHKスペシャル取材班 発売日: 2018/01/27 メディア: 文庫 話題の本なのでザッピング程度に目を通す。率直な感想は、親のために自分自身が老後破産になることだけは避けなければならない…
バイリンガル者の内なる言語対立 べつの言葉で (新潮クレスト・ブックス) 作者:ジュンパ ラヒリ 発売日: 2015/09/30 メディア: ペーパーバック バイリンガルあるいはセミリンガルという言語状態に興味を持っている評者にとって、ジュンパ・ラヒリがベンガル…
マンネリズム肯定派! マンネリズムのすすめ (平凡社新書) 作者:丘沢静也 発売日: 1999/06/16 メディア: オンデマンド (ペーパーバック) 「タモリ論」から「マンネリズム」へと意識が移り、長年の愛読書である丘沢静也の本書を読み返す。彼が出している「下…
だれも死を直視できない がん民間療法を静かに告発する本 打ちのめされるようなすごい本 (文春文庫) 作者:米原 万里 発売日: 2009/05/08 メディア: 文庫 書評集なのではあるが、リアルタイムで才媛米原万里が「がん」と格闘しながらついには死に至る・・・そ…
マンネリズムの偉大さ タモリ論 (新潮新書) 作者:樋口 毅宏 発売日: 2013/07/13 メディア: 新書 タモリや同時代の芸人についてのウンチク本ともいえるが、評者の人生と重ね合わせると、タモリが30年以上「いいとも」をやってきたことの偉業さを気づかせて…
坪ちゃんの大阪情報 大阪おもい 作者:坪内祐三 発売日: 2007/09/28 メディア: 単行本(ソフトカバー) 大阪情報メモ 大阪ずし「たこ竹」。この店ではない本福寿司という店が激賞されていたのだが閉店していて、ならばと調べるとこの「たこ竹」 ラーメン「揚…
意識の更新とマンネリズムのいい塩梅さが必要 読書の快楽 作者:中村 真一郎 メディア: ハードカバー 心斎橋のブックオフで中村真一郎「」を500円で購入。坪内祐三の本に触発されて、こういう読書啓蒙の文章を読みたい。 移動による意識の更新、という言葉が…
坪内祐三を読んでいた日々 ストリートワイズ 作者:坪内 祐三 発売日: 1997/04/20 メディア: 単行本 坪内祐三「ストリートワイズ」(図書館本)を読了。買いたい本だ。かなり様々なテーマの文章で書かれた時もマチマチなのだが、妙に腑に落ちるのはやはり同世…
淡々と書かれる大量殺戮の歴史これもまた人間が引き起こしたこと ブラッドランド 上: ヒトラーとスターリン 大虐殺の真実 (単行本) 作者:ティモシー スナイダー 発売日: 2015/10/15 メディア: 単行本 ブラッドランド 下: ヒトラーとスターリン 大虐殺の真実 …
自分の人生の「時間」ともシンクロ ビフォア・サンライズ 恋人までの距離(ディスタンス)(字幕版) 発売日: 2013/11/26 メディア: Prime Video ビフォア・サンセット(字幕版) 発売日: 2013/11/26 メディア: Prime Video ビフォア・ミッドナイト(字幕版) 発売日…
「すべての患者はうそをつく」 ドクター ハウスコンプリート コレクション[ブルーレイ][リージョンフリー] メディア: Blu-ray HuluでDr.Houseを延々と見る。テレビシリーズNo.1。仕事にも大いに役立った。
宇佐つながりで 一人さみしき双葉山 (ちくま文庫) 作者:工藤 美代子 メディア: 文庫 双葉山についてざっと知ることができた。宇佐の病院に勤めていたことがあるのでまったく無関係の人というわけでもない。しかし、まさに昭和10-20年が全盛期だったわけで、…
プラグマティズムの作法 ~閉塞感を打ち破る思考の習慣 (生きる技術! 叢書) 作者:藤井 聡 発売日: 2012/04/18 メディア: 単行本(ソフトカバー) 図書館で借りて読んでいるが面白い。「目的の転移」「言語ゲーム」などどうしてそういう知識を今まで得てこなか…