El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

2024-04-01から1ヶ月間の記事一覧

文藝別冊 クリストファー・ノーラン

クリストファー・ノーランはガイドブックが必要な監督です クリストファー・ノーラン 増補新版 (KAWADEムック) 河出書房新社 Amazon オッペンハイマー、TENET、ダンケルク、インターステラー とノーラン作品を観ている。時間軸の魔術師!?日本の評論家たち…

ラテンアメリカ五〇〇年 歴史のトルソー

やはり、ここに行きつく ラテンアメリカ五〇〇年――歴史のトルソー (岩波現代文庫) 作者:清水 透 岩波書店 Amazon <読書中>大航海時代~産業革命~帝国主義という500年間をとおして、いかにして白色人種の世界簒奪が起こったのか?有色人種でありながら、白…

FUJIFILM 画質完全読本

予約から2か月、新カメラやっと到着!にあわせて、画質完全読本 FUJIFILM 画質完全読本 (玄光社MOOK) 玄光社 Amazon 転売ヤーのせいか、生産体制の問題か、なかなか手に入らなくなっているFUJIFILMのカメラ。やっと届きました。「X-S20」です。ゴールデンウ…

すべて真夜中の恋人たち Audible

川上未映子ワールドに没入 すべて真夜中の恋人たち 作者:川上 未映子 Audible Amazon しばらく時間がかかったが、川上未映子「すべて真夜中の恋人たち」をAudibleで完聴した。いやあ・・いい。 女性にかぎらず、人間の生きづらさを正面から描いて、なおかつ…

暁の宇品 陸軍船舶司令官たちのヒロシマ

けっこう読み応えあり!そして原爆はヒロシマに! 暁の宇品 陸軍船舶司令官たちのヒロシマ 作者:堀川 惠子 講談社 Amazon 宇品とは今の広島港のことですね。太平洋戦争当時、海軍は呉にありましたが、陸軍はどこにあった?日本中から集められた陸軍の兵隊さ…

マゼラン船団 世界一周500年目の真実

内容は「フィリピン史からみた大航海時代」が正しい マゼラン船団 世界一周500年目の真実: 大航海時代とアジア 作者:大野 拓司 作品社 Amazon セールス目的で「マゼラン」をタイトルに入れたのかな。実際はヨーロッパの大航海時代におけるフィリピンの歴史。…

じい散歩 妻の反乱 Audible

じい散歩 妻の反乱 作者:藤野 千夜 Audible Amazon <Audibleで聴いています>

ジジイの片づけ

じいさんの断捨離・終活本があってもいいじゃないか・・・ ジジイの片づけ (「ジジイ」シリーズ) 作者:沢野 ひとし 集英社クリエイティブ Amazon 女性の断捨離が人生の半ばで先を見据えてであるのに対して、男性の断捨離はどちらかというと終活めいてくる。…

ブックガイド(123)ー60歳すぎて臨床にもどる!ー

https://uuw.tokyo/book-guide/ 61歳で大学教授やめて、北海道で「へき地のお医者さん」はじめました 作者:香山 リカ 集英社クリエイティブ Amazon 気楽に読める一般向けの本で、アンダーライティングに役立つ最新知識をゲットしよう。そんなコンセプトのブ…

正義の弧(上・下)

ハリー・ボッシュ シリーズ最新刊に歳月を感じる 正義の弧(上) デザート・スター (講談社文庫) 作者:マイクル・コナリー 講談社 Amazon 正義の弧(下) デザート・スター (講談社文庫) 作者:マイクル・コナリー 講談社 Amazon 姪の結婚式で石垣島へ。その…

テスカトリポカ

ナルコス+アステカ+臓器売買 テスカトリポカ 作者:佐藤 究 Audible Amazon メキシコ麻薬戦争+世界のナルコス(=ドラッグ・マーケット)、そこに関わる日本人、そんな群像をフィクションで読む。フィクションながら、いやフィクションだからこそ、以前読ん…

ロバート・オッペンハイマー 愚者としての科学者

Prudentでないこと ロバート・オッペンハイマー ――愚者としての科学者 (ちくま学芸文庫) 作者:藤永茂 筑摩書房 Amazon アカデミー賞を獲得した映画「オッペンハイマー」を近日中に鑑賞予定。あえて、この映画の原作ではなく、日本人(九州大学出身の物理学者…

族長の秋

<マジック・リアリズム >4月は「族長の秋」 ラテンアメリカの文学 族長の秋 (集英社文庫) 作者:ガブリエル ガルシア=マルケス 集英社 Amazon ラテンアメリカ文学のひとつの分野として確かにある「独裁者小説」。それをガルシア=マルケスが書くとこうなる…

女ぎらい ニッポンのミソジニー

日本で正しくフラットに生きて行くためにはミソジニーからの脱出が必要 女ぎらい (朝日文庫) 作者:上野千鶴子 朝日新聞出版 Amazon <読書中>日本人の男はほとんどが「女ぎらい」の「女体ずき」・・・うーん、身もふたもないお言葉。そこから脱出してどうし…

自分以外全員他人

合わない 自分以外全員他人 作者:西村亨 筑摩書房 Amazon タイトルに哲学的深みがあるのかと・・読んでみたが、薄暗い私小説?いや、賞に応募するくらいだから私小説もどき?とにかく合わなかった。

八ヶ岳南麓から

なかなかオシャレな大人の絵本 八ヶ岳南麓から 作者:上野 千鶴子 山と溪谷社 Amazon 「フェミニズム」「おひとりさまの老後」で著名な元東大教授の上野千鶴子さん。雰囲気をガラリと変えて彼女が20数年をかけて築き上げてきた八ヶ岳南麓での暮らしを短いエッ…