El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

2015-11-01から1ヶ月間の記事一覧

女たち三百人の裏切りの書

女たち三百人の裏切りの書 作者:日出男, 古川 発売日: 2015/04/28 メディア: 単行本 神戸にまで持って行ったりして読みつなぎなんとか本日読了。語られる現在は平安末期、院政から平家の台頭そしてじりじりする源氏というそんな時代。この時代の藤原氏・上皇…

私の世界文学案内

私の世界文学案内―物語の隠れた小径へ (ちくま学芸文庫) 作者:渡辺 京二 発売日: 2012/02/01 メディア: 文庫 渡辺京二「私の世界文学案内」をざっと目を通す。渡辺京二の他の文章でも出てくる「近代性」のもたらしたコンヴィヴィアリティ不在の世界、つまり…

終の住処

まゆつば・・ 終の住処(新潮文庫) 作者:磯崎 憲一郎 発売日: 2014/10/03 メディア: Kindle版 芥川賞受賞作の「終の住処」(100円で並んでいたので)を読んでみた。うーん、人生の不条理?思い付きで書き進めるらしいが、これで文学といえるのか???読み…

破獄

緒形拳の顔が浮かぶ 破獄 (新潮文庫) 作者:昭, 吉村 発売日: 1986/12/23 メディア: 文庫 吉村昭「破獄」読了。しばらくほっておいたが読了。まあ、昭和監獄史という読み方もできるところが「吉村流」でしょう。続けて読むとなんとなくだれてくる吉村昭ですが…

巨大ウイルスと第4のドメイン

巨大ウイルスと第4のドメイン 生命進化論のパラダイムシフト (ブルーバックス) 作者:武村 政春 発売日: 2015/02/20 メディア: 新書 まあ、話としては研究者本人の興味と読者の興味はシンクロしない。生命の起源とウイルスというかウイルス工場。ウイルスが生…

神戸の本棚

神戸・・終の住処か 神戸の本棚 作者:植村 達男 発売日: 1986/10/01 メディア: 単行本 神戸に関わりのある、本・作家・作品、それに著者自身の思い出などが軽い感じで書かれている。しかし、微妙にトゲのある表現もあり、著者は意外と皮肉屋かもしれない。 …

ワンコイン悦楽堂

消えた天才 ワンコイン悦楽堂 作者:竹信 悦夫 発売日: 2005/12/10 メディア: 単行本 灘中高の出身で天才と言われた人らしい。巻末に灘時代の同級生高橋源一郎と東大時代の同級生内田樹の対談が掲載されており、これがなかなかおもしろい・・・というかこれが…