El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

2022-11-01から1ヶ月間の記事一覧

健康診断のホント 週刊ダイヤモンド2020年4/4号

かなり正鵠を得ている・・・週刊誌侮れず 週刊ダイヤモンド 2020年4/4号 [雑誌] 作者:ダイヤモンド社 ダイヤモンド社 Amazon 「がん遺伝子パネル検査」の失敗・凋落について調べていて資料として読んでみた。週刊誌あなどれず。もちろん各パートのライター…

がんは裏切る細胞である 進化生物学から治療戦略へ

目からウロコ! 進化生物学者が「がん」を語ると腑に落ちることばかり がんは裏切る細胞である――進化生物学から治療戦略へ 作者:アシーナ・アクティピス みすず書房 Amazon 進化生物学者が「がん」について考えると現在の治療(特に「がん遺伝子パネル検査」…

超ミニマル主義

参考になる軽量化がないわけではないが・・・浅くYouTube的 超ミニマル主義 作者:四角 大輔 ダイヤモンド社 Amazon やけに自分自身の成功譚を謳うのでなんとも信用できない感じなのだが・・・一通りは読んでみた。ITガジェットやPCなどの具体的な軽量化・手…

すごいトシヨリBOOK

やや独善的? エンドポイント理論は応用できる! すごいトシヨリBOOK トシをとると楽しみがふえる (毎日新聞出版) 作者:池内 紀 毎日新聞出版(インプレス) Amazon 正しいのかはわからないが次のような立場 群れるのをやめて一人ひとりが過去を背負い、一人…

小田嶋隆のコラムの向こう側

小田嶋氏の死後出版のコラム集 小田嶋隆のコラムの向こう側 作者:小田嶋隆 ミシマ社 Amazon コロナ禍やウクライナ危機の中で病死(2022年6月24日死去 享年65歳)した小田嶋隆氏が日経電子版に連載していた「ア・ピース・オブ・警句」2020年5月1日~2022年4月…

ブックガイド(106)-やわらか頭の脳科学-

ーやわらか頭の脳科学ー https://uuw.tokyo/book-guide/ バレット博士の脳科学教室 7½章 作者:リサ・フェルドマン・バレット 紀伊國屋書店 Amazon 気楽に読める一般向けの本で、アンダーライティングに役立つ最新知識をゲットしよう。そんなコンセプトのブッ…

どくとるマンボウ青春記

松本旅行にちなんで読んでみたが、中高時代に熱心に読んだ理由は? どくとるマンボウ青春記 (新潮文庫) 作者:杜夫, 北 新潮社 Amazon 信州旅行最終日。帰路につくまでの時間に旧制松本高校の校舎などが残っている「あがたの森」というところに行ってみた。中…

君の名は。

今さら?ですが、「君の名は。」含めて、新海監督の三作を観ました。 君の名は。 神木隆之介 Amazon 会社のOB旅行会・第1回を開催して二泊三日の信州旅行をしてきた。移動時間などにiPadにダウンロードしておいた新海誠監督の三作を観る。どれも爽やかで構成…

新・私の本棚 (3)女性起業家に騙された!医療ベンチャー詐欺を医師が読み解く

65歳すぎの元外科医ホンタナが、医学知識のアップデートに役立つ一般向け書籍をセレクトし、テーマごとに同世代の医師に紹介するブックレビューのサード・シーズン「新私の本棚・65歳超えて一般書で最新医学」の第3回。 今回のテーマは「医療・医学がらみのF…

台湾、ローカル線、そして荷風

また一人、老境の先人を見出す 台湾、ローカル線、そして荷風 作者:川本 三郎 平凡社 Amazon この週末読んでいるのは川本三郎さん。 永井荷風の評論やエッセイをちらっと読んだことはあったが、最近出た「ひとり遊びぞ我はまされる」のタイトルで魅かれて、…

古寺行こう(17)新薬師寺 行ってみた

観光客がもどってきた奈良 隔週刊 古寺行こう(17) 新 薬師寺 2022年 10/25 号 [雑誌] 小学館 Amazon 今日は一日奈良。11:00の開店と同時に奈良博前の釜めし「志津香」で「栗しめじ釜めし」を食べて店を出るころには店前には数十人の行列が・・・。時間予約券…

双調平家物語(13) 治承の巻2

官打ち! 清盛、出世と没落のメカニズム 双調平家物語13 治承の巻2 (中公文庫) 作者:橋本治 中央公論新社 Amazon 鹿ケ谷の陰謀露見(治承元年 1177)から以仁王の令旨(治承4年 1180)まで。穏健派で都の法皇・貴族と福原の平清盛の調整役だった平重盛の…

悪いがん治療

抗体医薬が巻き起こした「がん薬物治療」の混乱 悪いがん治療 作者:ヴィナイヤク・プラサード 晶文社 Amazon がん薬物治療の政策的な混迷をさまざまな視点から描いて非常に有益、ただし内容が高度なので医師以外の読者が理解することはかなり難しそう・・・…