El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

超ミニマル主義

参考になる軽量化がないわけではないが・・・浅くYouTube的

超ミニマル主義

超ミニマル主義

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やけに自分自身の成功譚を謳うのでなんとも信用できない感じなのだが・・・一通りは読んでみた。ITガジェットやPCなどの具体的な軽量化・手順短縮の話は役に立つ部分もあるが、どこかで聞いたような話ばかり、たいていは自分自身でやれていることが多い。

仕事や人生に対する主張・哲学は軽すぎて、年齢差もあるのだろうがうさんくさい感じが否めない。

カタログ本でもあるのだろう。いわゆる断捨離本の矛盾(断捨離するために無駄に本を買ってモノを増やす)を内包している。この手の本は図書館で借りて読めばそれで充分。

この本を買うことが印税を発生させ、著者のミニマル主義生活を成り立たせているという・・・コンマリや断捨離プロのテレビ番組に共通する怪しさ=自分のライフスタイルを紹介することがライフマネーになるという、なんだか自己撞着的な、結局何も生み出していないだろ的な違和感。あ、それはまさに商品紹介系YouTuberでも同じか。