El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

2018-12-01から1ヶ月間の記事一覧

「平安京遷都〈シリーズ 日本古代史 5〉」

万世一系の大変さ・・・ 平安京遷都〈シリーズ 日本古代史 5〉 (岩波新書) 作者:川尻 秋生 発売日: 2011/06/22 メディア: 新書 道鏡事件などの後をうけて即位し、鳴くよウグイス平安京の794年を間に入れて25年という長い在位となった桓武天皇。長期政権の後…

世界を救った日本の薬

ぜひ知っておきたい、大村智先生の骨太人生 世界を救った日本の薬 画期的新薬はいかにして生まれたのか? (ブルーバックス) 作者:塚崎 朝子 発売日: 2018/03/13 メディア: 新書 15人の研究者をとりあげ、それぞれの画期的新薬開発までの道筋をコンパクトにま…

フリーランス女医は見た 医者の稼ぎ方

なるほどあの若いドクターはこうして・・ フリーランス女医は見た 医者の稼ぎ方 (光文社新書) 作者:筒井 冨美 発売日: 2017/01/17 メディア: 新書 最近の若いドクターは・・・なんて年寄りのグチっぽく聞こえるかもしれませんが、医師の世界ではグチとばかり…

ブックガイド(36) 語りつくしてくれて、ありがとう

——語りつくしてくれて、ありがとう—— 遅刻してくれて、ありがとう(上) 常識が通じない時代の生き方 作者:トーマス・フリードマン 発売日: 2018/04/25 メディア: 単行本(ソフトカバー) 遅刻してくれて、ありがとう(下) 常識が通じない時代の生き方 遅刻して…

コミンテルンの謀略と日本の敗戦

ファシズムの自然死でも、コミンテルンの陰謀でもどちらでもよかった コミンテルンの謀略と日本の敗戦 (PHP新書) 作者:江崎 道朗 発売日: 2017/08/10 メディア: 新書 話としては面白い、一気に読める・・・はまりそう。しかし、冷静に考えると、やはり陰謀史…

平城京の時代〈シリーズ 日本古代史 4〉

税と出世の厳しさが身にしみる・・律令国家できました 平城京の時代〈シリーズ 日本古代史 4〉 (岩波新書) 作者:坂上 康俊 発売日: 2011/05/21 メディア: 新書 租庸調とはいうが、いずれにしても税負担が重いのはこの頃からなのだ・・と。国家とは徴税組織に…

「生命多元性原理」入門

多様性(ゆらぎ)→選択→多様性というメカニズムを持つものだけが残った? 「生命多元性原理」入門 (講談社選書メチエ) 作者:太田邦史 発売日: 2018/09/11 メディア: Kindle版 かなり、面白い。精子や卵子ができるときの減数分裂でかならず父由来遺伝子と母由…

沈黙

イエスとは大日如来のことでござる 沈黙 -サイレンス-(字幕版) 発売日: 2017/07/12 メディア: Prime Video 遠藤周作の「沈黙」をスコセッシが映画化。いい映画だと思うが、前評判とちがって世間の評判は意外と高まらなかった?難しい? 「キリスト教とは何か…

ブックガイド(35) 相関関係≠因果関係

——相関関係≠因果関係—— データ分析の力 因果関係に迫る思考法 (光文社新書) 作者:伊藤 公一朗 発売日: 2017/04/18 メディア: 新書 気楽に読める一般向けの本で、アンダーライティングに役立つ最新知識をゲットしよう。そんなコンセプトでブックガイドしてお…

飛鳥の都〈シリーズ 日本古代史 3〉

これが日本の7世紀 飛鳥の都〈シリーズ 日本古代史 3〉 (岩波新書) 作者:吉川 真司 発売日: 2011/04/21 メディア: 新書 7世紀がほぼほぼ飛鳥時代。聖徳太子ー蘇我氏の前半があって中ほどで大化の改新、天智天皇ー壬申の乱ー天武天皇、なるほど100年の間にい…

フォッサマグナ

フォッサ・マグナをネタにプルームテクトニクス入門 フォッサマグナ 日本列島を分断する巨大地溝の正体 (ブルーバックス) 作者:藤岡 換太郎 発売日: 2018/08/22 メディア: 新書 読ませる。売れてもいるのか2か月で5刷(すでにレビューで指摘の誤植というか書…