El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

2024-08-01から1ヶ月間の記事一覧

裏日本的

表ではないことこそを愛す 裏日本的: くらい・つらい・おもい・みたい 作者:正津勉,正津勉 作品社 Amazon <読書中>宮崎県は裏九州。故郷を出て博多の大学生になったとき、周囲の者が大分、宮崎は表ではなく裏という認識を持っているのに驚いた。でも、納得…

頭がいい人のChatGPT & Copilotの使い方

AIが事務作業の軽減に役に立つことが増えたので試しに買ってみたが・・・ 頭がいい人のChatGPT&Copilotの使い方 作者:橋本大也 かんき出版 Amazon まさにChatGPTに本を書かせたらこんな感じのサラーっと上滑りした感じになるのかな、というChatGPTの活用事…

訃報 松岡正剛さん

これまで買った本の中で最も高価だったのが、2008年求龍堂から出た「松岡正剛 千夜千冊」(全8巻 9万円くらい・・)。そこから引っ越しのたびに一緒に移動したが2020年に断捨離の対象となり、本町の古書カフェ・コロンボに2万円で買い取ってもらった。 その…

母の待つ里

やはり上手い、浅田次郎 アラカン世代にはたまらない 母の待つ里(新潮文庫) 作者:浅田次郎 新潮社 Amazon NHKのドラマ全4話のうち1,2話をみて待ちかねてKindleで読む。ドラマもかなりいいし、9/21,28に再放送もあるのでお楽しみに。

追憶の夜想曲 Audible

弁護士御子柴礼司シリーズ第2弾 あとを引く 追憶の夜想曲: (講談社文庫) 作者:中山 七里 Audible Amazon 法廷場面が面白い。おそらく、プロが読んだら「そんなわきゃーない」なんだろうけど。シロウトが読むにはピッタリ。同じ意味で同著者の医療モノは挫折…

世界史の誕生

「歴史」の歴史、というメタな本 世界史の誕生 ――モンゴルの発展と伝統 (ちくま文庫) 作者:岡田英弘 筑摩書房 Amazon (Kindle Scribeでの第一弾読書。確かに読みやすいがメモ機能はそこまで使わないかな。) 著者の岡田氏はモンゴル史が専門のようだが、そ…

アメリカ彦蔵

ある研究会の機関紙への投稿原稿を兼ねているので長文です・・・ アメリカ彦蔵 (新潮文庫) 作者:昭, 吉村 新潮社 Amazon 1851年、運命の交差点 彦蔵が漂流して救助されサンフランシスコに到達したのは1851年の暮れから1852年にかけてのできごと。万次郎が10…

Kindle Scribe

老いては大画面で・・・ Kindle Scribe キンドル スクライブ (16GB) 10.2インチディスプレイ Kindle史上初の手書き入力機能搭載 スタンダードペン付き Amazon Amazon 以前から、食指をのばしていた大型KindleのKindle Scribeが期間限定で9000円ディスカウン…

贖罪の奏鳴曲 Audible

奏鳴曲=ソナタ 贖罪の奏鳴曲: (講談社文庫) 作者:中山 七里 Audible Amazon さすがに売れているだけのことはあるなあ、中山七里先生。弁護士御子柴礼司シリーズの第一作。第六作まであるんですね。猟奇殺人をおかした少年が更生して弁護士になったという破…

南北戦争を戦った日本人

歴史の枝葉末節にも興味深いことはある 南北戦争を戦った日本人 ――幕末の環太平洋移民史 (筑摩選書 264) 作者:菅(七戸) 美弥,北村 新三 筑摩書房 Amazon 「アメリカでは戦争と言えば南北戦争を指す」というものの、日本人にはどうもピンとこないとこと…

あらゆることは今起こる

ADHD世界にひたってみる あらゆることは今起こる (シリーズ ケアをひらく) (シリーズケアをひらく) 作者:柴崎友香 医学書院 Amazon すごく興味をひかれる部分は 最終の診断を受けたあと、ADHDに適用される薬の一つ、コンサータを飲むことになった。 説明を受…

有罪、とAIは告げた Audible

法曹の世界が垣間見えて面白い 有罪、とAIは告げた: (小学館) 作者:中山七里 Audible Amazon 中山七里・・・かなり売れているミステリー作家なんですね。法曹界とAIというキャッチ―なテーマです。まあ、AIなしでも、話は進んでいくんですが、味付けとし…

インフレ課税と闘う!

おおむね、認識とあっているが個人ができることは、「働き続ける・・・」か インフレ課税と闘う! 作者:熊野 英生 集英社 Amazon 国によるインフレ誘導により積もり積もった財政赤字は実質的に減価していく、一方で物価の高騰により消費税収は上昇するので財…

愚者の街

猛暑の中、ハードボイルドですっきり、しなかった 愚者の街(上) (新潮文庫 ト 25-1) 作者:ロス・トーマス 新潮社 Amazon 愚者の街(下) (新潮文庫 ト 25-2) 作者:ロス・トーマス 新潮社 Amazon うーむ。なんとなくとっ散らかったストーリー展開で、読み疲…

アーリヤ人の誕生 新インド学入門

予想外のおもしろさ! アーリヤ人の誕生 新インド学入門 (講談社学術文庫 2821) 作者:長田 俊樹 講談社 Amazon タイトル「アーリヤ人の誕生 新インド学入門」からは何が書いてあるのか想像もできないだろう。予想を上回る面白さ...たまたま書店の棚で見つけ…

読書のシフト・チェンジ

そろそろ、量よりも質へ 乱読気味ではあるものの、徐々に読書力が落ちてきている。ブログでも「読書中」のままになっている本が増えてきた。年齢のせいもあるし、ブログの数字目標に踊らされている部分もある。少し考えなくては・・・ まずは、時間の使い方…