El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

ジジイの片づけ

じいさんの断捨離・終活本があってもいいじゃないか・・・

女性の断捨離が人生の半ばで先を見据えてであるのに対して、男性の断捨離はどちらかというと終活めいてくる。画家・イラストレーターで文章も書く沢野ひとし氏(本の雑誌のカットなどでおなじみ)は80歳くらいなので、まあ終活本といってもいい。

男の終活はとにかく「片づけ」なんだなあ。毎週、引き出しひとつ、本棚の一区画、片づけていく。そして最後には何もなくなるわけ。

私自身も、冬から春に衣替えをしたが、60代後半になって着るものが単純化してきて、壮年期のものはどんどん捨てて行かなくてはならない。スーツにネクタイにカッターシャツ、このあたりはもう礼服だけ。年1,2回の同窓会くらいはそのたびに新調するくらいでちょうどいい。

そんなことを考えさせてくれた。