El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

読書の快楽

意識の更新とマンネリズムのいい塩梅さが必要

読書の快楽

読書の快楽

 

 心斎橋のブックオフ中村真一郎「」を500円で購入。坪内祐三の本に触発されて、こういう読書啓蒙の文章を読みたい。

移動による意識の更新、という言葉が出てくる(49ページ)。

「海景の平静と都心の雑す踏とを十日間おきくらいに往復して、意識の絶えざる更新をはかっている私はー」。

自分にとっても、東京と神戸を往復する日々は意外と精神の更新に、つまりマンネリでリフレッシュできない日々に埋没することから私を救ってくれているのだろう。ある意味、旅を人生に組み込んでいるわけだ。そうすると、来年本格的に神戸に定住してから、この意識の更新をどうするかは、新しいテーマとなる。