認知的不協和までは面白かったが・・・
「失敗から学び、改善していく」にはまず「失敗したことを認める」ことが必要。しかし、認知的不協和という心理があり、自分の思った通りにならないとき、なかなか自分が悪いとは思わないもの。なんとなく、失敗を失敗ととらえずながしてしまい、さらに大きな失敗を引き起こす。
失敗の結果の不都合が自分だけに降りかかってくるならまだしも、パイロットや警察や医師であれば、大事故・冤罪・医療事故となって自分以外の人間の人生に関わってくる。
と、そんな例がたくさんとり上げられているし、確かにエピソードとしては面白いものも多い。失敗から学んだ成功例の中にはそれって本当に成功なのか、成功と思いたい認知的不協和なのではないか、ということをただすためにRCTの話も出てくる。不良青少年の刑務所訪問プログラムをRCTすると、とんでもない結果になったのは笑える。
「失敗から学んだ」と思ったら、その思い自体が認知的不協和で、という思いもまた認知的不協和で、という思いも・・・と、どこまでたってもか。