El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

書くインタビュー 4

2017~2019 直木賞受賞をはさんでのあれこれ

作家生活34年で直木賞・・・って、ちょっとヘンじゃないか?と思うんだけど、事実は小説より奇なり。佐藤正午が佐世保に閉じこもって授賞式にも代理たてて東京に行かなかったのには、そこらあたりの、ちょっとスネモノ的な部分もあるのでは、といううがった見方してしまいそう。

ともあれ、前半は東根ユミさん賞をめぐるあれこれ。中盤に「どんぐり先生」盛田隆二が登場して作家 vs 作家の小説論の応酬、ってこのあたりどちらが本当のこと言っているのかわかりづらい。平気で脚色したり、創作と現実を混ぜられるのが小説家なんだ。

後半、東根ユミさんの高齢出産、それも双子となって産休・育休になり、小学館の編集者オオキ君がピンチヒッターで盛り上げる。

もはや創作日記と読めなくもない「書くインタビュー」