El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

シティ・オブ・ボーンズ

ハリー・ボッシュ シリーズ(8) 一本の骨から始まる哀切のLAエレジー

散歩の犬がくわえてきたきた一本の骨、20年前に埋められた子供。捜査の過程で引き起こされる死、家族の崩壊の物語。結局、みんながいなくなってしまうのか。クライム・サスペンスながらもボッシュの哀切がしみる。しんみりしました。

Amazon Prime の「BOSCH」シリーズ、シーズン1はこの「シティ・オブ・ボーンズ」と「エコー・パーク」を巧みに合体させたもの。「シティ・オブ・ボーンズ」部分はほぼ原作に近い形で進行するのだが・・・ドラマとは異なる意外な死、そしてボッシュの最後の決断と、原作シリーズではボッシュの大きな転機となる一冊。