El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

帰れない山

山の生活と下界の喧騒と・・・一方だけでは成立しない。

イタリアとはいってもアルプスの南斜面あたりになるとガラリと雰囲気が変わる。トリノ、ミラノといった都会で仕事につきながらも山の生活が捨てられない・・・そんな主人公、その父母、山で出会った親友。流れ行く年月。親友は雪の中で死んだのか、どこかで生きているのか?

たしかに、景色が想像できないので映画も観たほうが良さそう。

「ニュー・シネマ・パラダイス」の舞台を北イタリアに移したらこんな感じかな。神戸六甲山の南斜面に住んでいるので、いい季節の間は六甲山の標高の高いところに暮らすことはできないか(涼しいだろうし・・)と思うこともあるが、想像のつばさだけでもいいのかな・・・と思ってみたり。