El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

「感染症パニック」を防げ!

COVID-19騒ぎで読んでみた。あれもこれも過ぎて逆に感染症リスク・コミュニケーションが伝わりにくい

感染症のプロらしくいい本なのだが・・・リスク情報の発信者(特に医師)目線で書かれているので、一般読者向けではない。岩田先生の本に共通することだが、思いつくことをどんどん派生して書いていく感じで、ポイントが増えすぎて逆に伝わりにくいと思う。そういう意味では「相手は同じように思ったり考えたりしない人に伝わるのは単純でわかりやすいもの」というリスク・コミュニケーションの基本からはずれたリスク・コミュニケーションの本になっている。新型コロナウィルス肺炎について岩波ブックレット程度の分量で情報の受け取り側目線で書いてほしいです。(→追記 岩田先生、YouTuberデビューしたみたいです。YouTubeで「岩田塾」を検索!2020.2.19)