El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

2004-09-01から1ヶ月間の記事一覧

レ・ミゼラブル

レ・ミゼラブル〈1〉 (岩波文庫)作者:ヴィクトル ユーゴー発売日: 1987/04/16メディア: 文庫 また台風が九州に近づいている。一日、論文に手を入れたりして過ごす。500ページ超の古山高麗雄「二十三の戦争短篇小説」(文春文庫)を読了。このひとは、戦争…

二十三の戦争短篇小説

二十三の戦争短編集 (文春文庫) 作者:古山 高麗雄 発売日: 2004/03/12 メディア: 文庫 500ページ超の古山高麗雄「二十三の戦争短篇小説」(文春文庫)を読了。このひとは、戦争がなかったらどういう人生になっていたのかな。戦争体験。今、本棚の一つを占…

黒い雨

黒い雨 (新潮文庫)作者:鱒二, 井伏発売日: 1970/06/25メディア: 文庫広島原爆の悲惨さを文学化。被爆の記録は色々あるのだろうが、それを書く人を書くという二重性をもたせて、その表現に井伏らしさをだしている。まあ、原爆という事実があまりにも重いので…

「身も心も」(録画)

身も心も [DVD]発売日: 2011/06/01メディア: DVD深夜、録画しておいた邦画「身も心も」を見る。全共闘世代の老いらくの恋?2/5。かたせ梨乃のベッドシーン、中年の色気、といったところ。舞台が湯布院というところはよい。主題歌として下田逸郎「セクシィ…

暗夜行路・ある男、その姉の死

暗夜行路〈前篇〉 (岩波文庫)作者:志賀 直哉発売日: 2004/05/18メディア: 文庫節々の痛みを感じながら「暗夜行路」を読了する。これはまたこれで格別な味わいとなった。続けて、志賀直哉の一連の自伝的短編三部作「大津順吉・和解・ある男、その姉の死」を読…

断作戦

静謐なる戦争文学 断作戦 (文春文庫) 作者:古山 高麗雄 発売日: 2003/02/07 メディア: 文庫 古山高麗雄、その名前を耳にすればなつかしい気がするけれど実際に作品に触れたことがなかった。きっかけはNHKのドキュメンタリー。そこでは第二次世界大戦中の中国…

NHKスペシャル「一兵卒の戦争」古山高麗男

テッド・チャン「あなたの人生の物語」、昨日酔っ払いながら読んだためかよくわからなかった。読んで星3つつけてはいるが。「数学セミナー」の書評ほどには伝わらなかった。もう一度読んでみる。今日から古山高麗男戦争三部作の一番目「断作戦」を読む。あ…

日本はなぜ敗れるのか

それではあの戦争に勝っていたらいいというのか? 日本はなぜ敗れるのか―敗因21ヵ条 (角川oneテーマ21) 作者:山本 七平 発売日: 2004/03/10 メディア: 新書 山本七平氏の著作の特徴である日本・日本人へのペシミスティックな見方が集約されている。本書に書…

ドン・キホーテ 全6巻

ドン・キホーテ 全6冊 (岩波文庫)作者:セルバンテス発売日: 2001/07/09メディア: 文庫ちゃくちゃくとした仕事をすべく、論文にとりかかっている。とにかく分割してルーティンに毎日やっていくことが大事だなあ。ゲーテも言ってましたね。 「ドン・キホーテ」…

ドン・キホーテ 全6巻 (その2)

夏休みの宿題のように読んだ・・・ ドン・キホーテ 全6冊 (岩波文庫) 作者:セルバンテス 発売日: 2001/07/09 メディア: 文庫 朝の電車から「ドン・キホーテ」を読み始める。牛島訳は読みやすくすいすいと話しが進んでいく。娯楽と諧謔。ビルドゥングロマンス…