- 作者:志賀 直哉
- 発売日: 2004/05/18
- メディア: 文庫
- 作者:志賀 直哉
- 発売日: 1960/03/05
- メディア: 文庫
これで、志賀の「父との不和、そして和解」に至るというテーマのものを読み終えた。いわく「大津順吉・和解・ある男、その姉の死」と「暗夜行路
」だ。今の自分は、父との不和というテーマを考えると、自然に自分は父の立場に立っていることが面白い。これまでは、こういう場合、自分が息子であった。それは息子が大人へなろうとしているということに気づき、親子から男と男の関係へ変わっていく過程での通過儀礼なのかもしれない。一方で、長男のこれまでの人生は自分の不安定期にぶつかったため平坦ではなかった。そのことが、自分にとってはいかにも、彼に対する引け目である。そういう感情がないまぜになっているような気もする。