El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

オマージュ to 中森明菜

同時代を生きる

年齢は、自分から見て、中森明菜が8こ下、松田聖子が5こ下。聖子は1980年、大学4年の時にデビュー。明菜は1982年、大学の最終学年の時にデビュー。なので、社会人になったのはほぼ同時期、そこから40年、この7月13日で58歳になる明菜・・同時代を生きてきたということだが、明菜・聖子の還暦の姿を見る日が来るとは・・

特に明菜が1985年ミ・アモーレ、1986年Desireで連続してレコード大賞(この頃のレコード大賞は今と違って大権威があった)をとったときには「この先引退するまで明菜がレコード大賞を取り続けるんじゃないか」と思った記憶がある。それほど当時の明菜はずぬけていた。

聖子と明菜、どちらも嫌いではないが、どちらかというと「明菜派」。レコードもCDも何枚かは今でも持っている。2022年にデビュー40周年でワーナーが18枚のアルバムをレコードで復刻して発売したがサブスクで聴けるからと買わなかった。今年になってレコードを聴ける環境が整い買わなかったことを後悔している。ワーナーさん、追加発売してください!

この本は明菜の初代担当ディレクターが書いたもの。明菜にとっても16歳でのデビューから19-20歳での頂点への激走の時代だけに内容にも勢いがある。この本の後の時代になって恋愛ー自殺未遂ー家族問題ー移籍とスターダムを登りつめたが故の苦しい時代が来るのだが、そこにはまったく触れていない。

といいながらYouTubeで動画を見ると30分確実に見続けてしまう。16歳から23歳、歌手とし、女性として 成長と蹉跌・・・表情も体型も歌唱力もどんどん変わっていく。

明菜のレコード・CDについてメモ

国内のCD売り上げがレコードを抜いたのが1985年なので、明菜の前半はレコード時代、特にこの本の時代(1982-1985)はレコードがメイン。次第にレコード・CD併売になってやがてCDのみになる。明菜もワーナー時代はレコードもCDも出ているようだが、ユニバーサルに移ってからはCDだけとなる。

ワーナー時代(フル・アルバムのみ)17タイトル(うちベスト版3タイトル)

ユニバーサル時代 オリジナル・アルバム 9タイトル カバー・アルバム 12タイトル

ほとんどがサブスクで聴くことができるが手元に揃えたい推しの心理・・・