El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

藤子・F・不二雄SF短編コンプリート・ワークス(1)ミノタウロスの皿

ブーム?それとも、オンリー・マイ・ブーム?

NHKで藤子・F・不二雄SF(すこしふしぎな)短編がドラマ化されて6月に放送された。

オバQにドラえもんなど明朗な子供向け漫画家と思われていた藤子・F・不二雄氏(故人)は実はちょっとブラックなSFめいた漫画も数多く残している。それがドラマ化されたこともあってか最新号の「男の隠れ家」で大特集。

併せて、コミックスも「コンプリート・ワークス」と銘打って発売中。全10巻なのだが普及版は1冊1111円、特装版は1冊5000円弱。普及版の第1巻を買って読んでみた。うーん、まあ1冊だけでいいかな。面白いは面白いが深くはない。皮肉が効いていると思うところもあるがここまで生きてくるとそんな皮肉たっぷりな人生のさまざまも経験しているので・・まあ、事実は漫画より奇なり。