Audibleで聴きました・・・20時間
冤罪・・・小説のネタとしてはかなり古臭くなってきたが、それをどう料理するのかが作家の手腕。「決壊」はその点みごとだったが、まあそれと比べるのは酷というものか。
この「正体」では、冤罪で死刑判決を受けた青年の逃亡過程がロードムービー風に「オリンピックに向けての底辺労働者ドヤ街」「ネットライター」「ネットさらしとスノボ旅館」「新興宗教と特殊詐欺」「認知症と介護施設」と場所とテーマを替えながら延々と続く。まあ、エンタメと思えばそれもしかたないか。このレベルの方がAudibleで聴くには適しているかも。後に何かが残るわけではないが・・・。