千駄木を舞台に江戸下町の日常連作
Audibleで聴いています。40年前、20代の終わりころ、医科歯科大の大学院に行くことになって博多から引っ越してきたのが「千駄木」。根津の日本医大病院の裏手で、まさにこの連作時代小説の舞台だったあたり。初の東京暮らしにふさわしかったと言えば、まあそうかも。
なんとなく、タイムスリップしたように読める。文章、構成ともにベテラン・・と思ったが西條奈加さんはこの作品で直木賞を受賞したらしい。夕暮れの根津権現、行ったなあ、などと思い出に浸っていると、まるで江戸時代のこの頃に住んでいたような気分になってくるから不思議だ。