2024-02-18 東京都同情塔 Book Review うーん、言葉遊び 東京都同情塔 作者:九段理江 新潮社 Amazon 文学、それも芥川賞寄りの「純文学」とはもはやこんな形なのか。SNSと生成AIを盛り込んで「言葉」をテーマに、と思いきや、言葉→バビロンの塔→塔→建築家となって、妙に言葉に拘泥する女性建築家(女性はNGワード?)が主人公。 主人公の建築に関わる言説はどうもプロとも思えない、いかにも小説家がちゃちゃっと勉強してきた中身という感じ。プロとはその分野について語りえない部分を語らないまま処理できるのだと思うが、小説だけに語らずを得ず。語ると上滑りする。 一読してはそんなイメージ。