El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

中国史とつなげて学ぶ 日本全史 Audible

世界史⊃中国史⊃日本史 と集合関係で学ぶ

<Audibleで聴きました>著者は中国近代史の専門家ということで清朝末期から現在の間の歴史に重点が置かれている印象。日本 VS 中国というふうに2国間の関係でわかったつもりになりそうな歴史だが、アメリカやドイツやロシアとさまざまな多国間の関係の中で考える必要がある。

驚くべきことだが、現実の日本の政治において日中戦争に踏み込んでいく時代の日本の行動は2国間にこだわりすぎて多国間の関係まで知恵が及ばない感じがする。鎖国から開国への中で、目の前の相手との交渉はできたが、もう一つ上のメタな世界観ができていなかったのだろうか。

そう考えると(本の主題からははずれるが)、日本人のメタ認知能力がそもそも低いのかもしれない!などと考える。こうして、ついつい目下のところ興味があるメタ認知へと考えは移っていってしまう。