El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

大都会隠居術

時々、むしょうに読み返したくなる

5年ほど前から本棚に常備していて時々パラりと読んでみるのだが、全部を読み通すことがなかったので読むことに。幸田露伴あたりから水木しげるとたくさんの名物(?)老人が書いた文章を「都会生活の中での隠居暮らし」というテーマに沿って荒俣宏が集めたアンソロジー。5つのステップにつけられたサブタイトルを見ただけでも読んでみたくなるでしょう。

  • 第1ステップ 都会隠居事始め
      世の煩わしさから遁れるー逃げるか、捨てるか
  • 第2ステップ 都会に潜む悦楽
      女子供の分らぬ世界へ―愛の日々、京の彼岸
  • 第3ステップ それぞれの隠居たち
      心朽ちた聖者の伝記を読む―贅沢いろいろ
  • 第4ステップ 骨董、味道の悦楽平成憧れのご隠居たち
      平成あこがれのご隠居たちー敬われる通人の生き方
  • 第5ステップ そして、死との対面
      都会での死に方を知るー隠居”最後の美学”

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