El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

窯変源氏物語 企画スタート

2023年の大長編は「窯変源氏物語」!

 

「源氏物語」ー原文でも谷崎純一郎訳でも挑戦しましたが「挫折」。「桐壺」「帚木」ときて「空蝉」あたりでギブすることが多い。おりしも、来年の大河ドラマは「光る君へ」、吉高由里子さんが紫式部を演じるということで、読み通すなら今年のうちに!

というわけで、橋本治の「窯変源氏物語」全14巻に挑戦することに。「窯変・・」の特徴は何といっても光源氏の一人称目線で書かれているということ。

「源氏物語」挫折の原因として①登場人物が官職などでよばれ、それが変化するものだから誰が誰だかわからなくなる、②現代小説のように固定的な視点から描かれるのではなく、会話文は話者の主観、地の文は作者(紫式部)の主観(?)が入り混じり①とあわせてますます混乱する・・・ということがある。

その点、「窯変・・」は光源氏の一人称目線で描かれるというのは画期的なわけで、これなら読み通せるかもです。

月2巻で7か月=14巻。予定通りなら年内に読了するはず・・がんばってみよう。