El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

世界哲学史 (1)

 我もまたミリンダ! 一周回って、諸行無常

 いい歳になってきたのでじっくり学んでみようかとこのシリーズに挑戦。

メソポタミア・エジプト・ユダヤギリシャ・ヘレニズム、悉く世界の成り立ちの原理をさぐりその世界における自我論(魂)というのが西洋哲学の源流にあるということなのか・・とシロウトながらに思う。

一方で、中国・インドでは無我論、いわば諸行無常。日本人にはしっくりくるしミリンダ王に親近感を感じる。この東西の決定的な違いはどこからきたのか教えてほしい。風土?言語?もやっとしている。

この一冊の新書の向こう側に膨大な原典があることはよく伝わる。残りの7冊でもやっとが解消できるのかなあ?

コラム「人新世の哲学」はおもしろい。8月に出る篠原先生の「人間以後の哲学 人新世を生きる」が待たれる。