El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

パッキパキ北京

綿矢りさ熱が昂じて、買ってしまったけれど

「綿矢りさ熱」が昂じて買ってしまったが、も少しハチャメチャを期待していただけに少し残念。綿矢りさ自身の北京滞在記をちょっとヤンキーに色付けしたという感じで、いくら楽天家を装っても、やはり書いているのは綿矢りさなので、どうしても「こじらせ女子が無理してる」というイメージがぬぐえない。まあ、それはそれでキライではないけれど。

「味わい尽くしてやる、この都市のギラつきのすべてを」「真冬の北京を大暴走」なんて帯にあるけどぜんぜんそんなことはなくて、これぐらいの外向能力を発揮しつつも実際は内向的な人っている。

書かれていたラップの歌詞を転載しとく

適応障害イミ分からん

世間が私に適応すべき

(のんしゃらりー のんしゃらりー)

キミは知らんと思うがね

冬の北京はパッキパキ

(ヘイのんしゃらりー のんしゃらりー)

主人公の陽キャは綿矢りさのあこがれなのかも。

それと、北京では電気自動車ではなく電気スクーター(自転車)が全盛らしい。確かに、エコというなら電気スクーターだろうし、日本の電動ママチャリも最強だろうに。自動車メーカーに忖度してかそっち方向にすすまない日本もどうかと思う。(新刊購入本)

綿矢りさ、こじらせ女子から脱皮しようとしているのかも