El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

本を読むための本 PR誌についてのメモ

毎月自宅に届く「本探しのための雑誌」というものがあり、現在9種「本の雑誌(商業誌)」「青春と読書(集英社)」「白水社の本棚(白水社)」「図書(岩波書店)」「ちくま(筑摩書房)」「波(新潮社)」「一冊の本(朝日新聞出版)」「UP(東京大学出版会)」。

「本の雑誌」は商業誌で年12冊で1万円ほどするが、それ以外は無料~年間1~3千円なので、これらの雑誌に遣っているのは毎年2万円くらい。

出版社の経営難や電子化の流れの中でここ数年の間に廃刊になったものも多い。「本(文藝春秋)」「みすず(みすず書房)」「本の旅人(角川書店)」「本の窓(小学館)」(リンク先は現在の各社PRサイト)。

まずは配達されてきた段階でざっと目を通し、これは!と思う本はメモする。そのうち数冊は書店で買う。

そうやってその月のPR誌9冊が揃ったところで書棚に格納する。入れ替わりにちょうど1年前のPR誌9冊を取り出し、今度はわりとじっくりと目を通す。1年も経つと気になる本の評判をAmazonのレビューで確認することもできるし図書館で借りやすくもなる。何よりも「ハズレの本」を買ってしまうことを避けることができるーそのための「寝かせ」の1年というわけだ。この1年後のPR誌はチェック後にバラしてScanSnapにかけ電子化してPC内に保存。紙は捨てる。

このサイクルをもう10年以上も続けている。この先も廃刊・web化の流れは続くだろうが、まあ力まず続けていきたい。