El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

ナルコスの戦後史 ドラッグが繋ぐ金と暴力の世界地図

売れるならなんでもする「やくざ」も「製薬メーカー」も同根

ナルコス(=ドラッグ)とはウイルスに感染させるようなもの。「中毒者にすることでドラッグニーズを作り出し維持し高値で買わせる」というスキームがウイルスとなって拡散していく。仕入れ値の100倍で売れることがスキーム拡散の原動力。

日本やドイツでは第二次世界大戦で軍が大量に兵士に使用。覚醒剤なしでは特攻なんかできるわけない。戦後に大量に民間流出。イラン、アフガニスタン、ミャンマーなどではかなりの国内消費が今現在もある。

依存性のある薬物が薬品として使われるとき薬剤メーカーは「習慣性など絶対にない」と言い切っていることの多さに驚く。そこはまったく信用できない。

ドラッグの世界地図ざっくり

  1. アヘンーヘロイン系・・・東南アジア(黄金の三角地帯)ー中東(黄金の三日月地帯)。中国国民党軍の残党による栽培の歴史→ミャンマー
  2. コカイン系・・・中南米山岳→コロンビア→メキシコ。メデシン、ティファナ麻薬王
  3. 覚醒剤(アンフェタミン)系・・・日本→韓国・台湾→次第に世界に拡散中。やくざのしのぎ。
  4. オピオイド系・・・アメリカ合衆国医療者からの拡散