El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

分子レベルで見た薬の働き

 薬を分子レベルで理解する

薬が効くメカニズムってなんとなくは知っているし、例えばオプジーボにしてもそのメカニズムの模式図くらいはわかる・・レベルの人に、実際そのメカニズムが分子レベルでどう実現されているのかというところまで連れていってくれる本。

分子レベルというと亀の甲だとか化学式が出てきてとてもとても・・というイメージを持つが、本書ではメカニズム→化学式→立体構造グラフィックスの順に説明してくれる。特に薬が生体分子に作用している立体構造グラフィックスを見れば「薬の分子がこんなピンポイントで生体分子に作用しているのか」とすっきりわかる(ような気がして)ので楽しい。逆にこうした分子解析から創薬にもつながっていることもよくわかり、薬理学の現代的再学習になりました。