建築もまた、諸行無常である
建築物という人生を超えて存在し続けるものを作る人々。その人々にも生老病死が存在する。それぞれの人は、自分の生の時間の中で建築に関わる。自分以前の世代から受け継ぎ、自分の時代を生き、自分以後の世代に渡す。そうした、現在という時間を超えた人々の営みが感じられるように切り取って描く。またさらに大きな四季、あるいは浅間山の噴火、そうした幾層も重なる時間軸を感じる。諸行無常であるとも言えるし、その中で花を咲かせるべき人生とも言える。西欧風のビルドゥング・ロマンスとは一味ちがうものを感じさせる。