El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

うまくてダメな写真と ヘタだけどいい写真

プロの意見の本質は(たぶん)どの分野でも同じ

玉石混交(ほとんどが石)のYouTuberがカメラメーカーから何らかの便宜を受けてやっているようなカメラ紹介やそれに少し撮影テクニックを加えたようなものを真に受けているアマチュア・カメラマンに対する徹底的なダメ出し。

これは写真という分野に限らず、自分がその分野のプロであるとき、そのプロたるゆえんをYouTubeで語るか・・・と言ったら、語らない。というよりも、プロのプロたるゾーンはそもそも言語化も難しい。弁護士も医師も究極の部分はグレーゾーンをどう処理していくか、というようなレベルがプロのプロたるゆえん。

結局はひたすら実践してみて自分で体得するしかない。その一歩手前の、「こういう態度でやっていけば道が見えてくるのでは」という程度のアドバイスが正しい。本書は、そういうレベルに近いのでそれなりに役にたつ。

いろいろな設定はオートでいいから、光や距離感を考えてたくさんの写真をRAWでとり、きちんとPC上での現像作業をやること、それによって次第に見えてくる、と、そういうことです、よね。(図書館本)