El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

自分がおじいさんになるということ

2040年問題に向けて粛々と歳を重ねる

10年先行老人、勢古浩爾氏の最新老後エッセー集。この手の定年本、定年後本、老後本は買わないと思っていてもつい油断すると買ってしまう。たいした内容でもないのだが、同時代的共感があるため「そうだよね・・・」なんて思いながらついつい読んでしまう。

74歳になった団塊世代。脳梗塞も患って禁煙してる。書かれていることもだいぶ肩の力が抜けているような。個々の映画や本の情報で、お、これはいいかもというのはないではないが、それにしても買ってしまうと、読後の処分が面倒くさい。電子本いや、図書館本で充分だった(この手の本は図書館予約が殺到するんだよね。高齢無職者のオアシス、図書館)。読むたびに同じ反省していることを考えなくちゃ。

これだけではレビューにならないので少しデータを・・・

横軸が西暦年、縦軸が年ごとの死亡者数(年代ごとに色分けしている)。団塊世代の死亡のピークは2040年頃(いわゆる2040年問題)。年間死亡者数は10年ほど前に太平洋戦争期を超え、今は毎年3万人以上増加している。日本史上最大の高齢化と死亡の波がひたひたと押し寄せている。これが団塊老化。できるだけスムーズに社会資本をむだに消費することなく淡々と・・・というのが理想。(図は日本医事新報社 jmedムック67 長尾和宏「医師にとっての『地域包括ケア』疑問・トラブル解決Q&A60」2ページ)