El librero la Fontana / ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

1000分くらいでわかるシェイクスピアBest20(1)

 シェイクスピアは本来、観るもの・聴くもの、まずは四大悲劇から

というわけで、AudioBookでシェイクスピアを聴いてみることに。ウォーキングしながら聴くのでのんびりとした話ではあるが、聴くたびに順次追記していきたい。

 

マクベス(20210524)

王殺しをそそのかした妻があっさりと死んでしまう。すごく梯子をはずされた感あり。魔女といい妻といい、他者の言によって自分の潜在的な願望があぶりだされ焚きつけられ燃え上がり、火が消えるころには自分しかいない。

「明日、また明日、また明日、と時は小刻みな足取りで1日1日を進み、ついには歴史の最後の一瞬へたどり着く。昨日という日は全て愚かな人間が塵と化す死への道を照らして来た。消えろ、消えろ、束の間の灯火!人生は歩き回る影法師、哀れな役者だ、舞台の上で大げさに見栄を切っても出番が終われば消えてしまう。白痴の喋る物語だ、喚き立てる響と怒りは凄まじいが、意味は何一つありはしない」

 ②オセロ(20210525)

人を嫉妬することに不慣れな人物は、自分以外の人間がいかに嫉妬心から行動を起こすのか理解できない。だから、そういった嫉妬深く、かつ合理的でない行動が信じられず驚く。この嫉妬心の有無は明確にある。あることはわかるのだが・・見抜けない。

恐ろしいのは嫉妬です。それは目なじりを緑の炎に燃えあがらせた怪獣だ、人の心を餌食とし、それを苦しめ弄ぶのです。」

リア王(20210527)

黒澤明「乱」でやや陳腐化された感のある「リア王」。浅慮で癇癪もちのリアが王に慣れたこと自体が不思議だが、そこは「氏か誉か」ということなのか。結局「氏=家柄」に依拠したものは滅び、「誉=実力」があるものが生き残るが、それが次の「氏」を形成するという繰り返し。この朗読では「乱」と同じくエドマンドがうまく描かれていない。

「生まれ落ちると泣くのはな、この阿呆の檜舞台に引き出されたのが悲しいからだ。」

ハムレット(20210531)

ハムレットってどこまでも脇が甘い・・・と思ってしまうのは、抜け目のない現代を生きるからか、職業的なものか、そんな自分が少し悲しい。抄訳ゆえかもしれず、分かった気になってはいけないとも言える。

「人の思いは所詮、記憶の奴隷。」「腹に思うても、口にはださぬこと。突飛な考えは実行にうつさぬこと。」