津野海太郎の「電子本をバカにするなかれ」を図書館本で読む。電子本についての津野の考えの形成過程がみえておもしろい。同じく津野の「百歳までの読書術」からの派生読書であるが、「電子本・・」は「百歳までの・・・」の前駆本というところ。
まあ、電子本のことは置いておいて、この本で収穫だったのは鶴見俊輔。「期待と回想」あたりが本命だろうが、入手しやすいのは岩波新書「思い出袋」だろうか。「期待と回想」は津野の解説だけでも読みたいところ。図書館本で十分か。図書館本は文庫ではないので解説はないのか。
「マチガイ主義」という考え方は面白い。PDCAはそもそも「マチガイ主義」の本家であるプラグマティズムの所産であろう。ところが日本ではプラグマティズムなきPDCA、つまりマチガイを許さずつねによりよくという息苦しいものになっている。根本にあるプラグマティズムを身につけなければだめだ。→藤井聡「プラグマティズムの作法」を図書館に予約。