El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

知的余生の方法

 ま、自分でエンドポイントを仮定して生きると

知的余生の方法 (新潮新書)

知的余生の方法 (新潮新書)

  • 作者:渡部 昇一
  • 発売日: 2010/11/01
  • メディア: 新書
 

 「知的余生の方法」を図書館で借りてドナウに持ち込みぱらぱらと読了。いかにも渡部昇一らしい内容。いまさらという気もするが老け込まずに生きていくことは必要。そして、著者が「私としても、恥など多くてもかまわないから、九十五歳以上は生きたいと思っている。それは、九十五歳を過ぎると、生死の欲がなくなると思うからだ。神にも仏にもすがろうとは思わなくなる超然とした境地。そうなれば、心静かに死ねるだろう。それが九十五歳ぐらいではないだろうか。私はそこに目標を定めて生き続けたいと考えている。」と書いているような目標を掲げることは結構役にたつかもしれないと思った。

自分にあてはめればあと41年。30年以上を知的な興味を失わずに生きていくこと。健康、趣味、パートナーとの関係そして住まいなどをその目標にそって調整していく。この長期目標から短期・中期の目標をみちびいてそれを実践していく。そう考えると50代、60代、70代の具体的目標ということになる。そう考えれば人生は長いではないか。目先の目標に心奪われている人生ではいけない。若い頃はまだ先が茫洋としておりこんなふうには考えることができなかった。