Que vais-je faire? わたしはこれから何をするのか?
冒頭の芭蕉の一文を除いて、近現代の作家が「老いと死」について書いた文章のアンソロジー。全33編。だれがまとめたのか来歴がはっきりしないが、草思社編集部編となっている。
好みの文章に〇をつけていくと7編となったー芭蕉・堀口大學・松浦寿輝・遠藤周作・吉田秀和・穂村弘・鷲田清一。さらにベスト3となると芭蕉・堀口大學・松浦寿輝。
芭蕉
もらふてくらい、こふてくらひ、やをらかつゑもしなず、としのくれければ
めだたき人の数にも入む老いのくれ 芭蕉
堀口大學 酒。2ページの短文。このようなのどかな飲酒家でありたい
松浦寿輝 孤蓬浮雲。15ページにもおよぶ文章。Que vais-je faire?(わたしはこれから何をするのか? QVJF)をキーワードに。青年期のQVJF1と老年期のQVJF2の違いを鮮明化する。QVJF2が1の残り物などではなく、老人は老年期にあたって、それを再定義しなければならない・・と結ばれているのだが、その結果は気になるところではある。なぜならQue vais-je faire?はまさに私自身の問いでもあるから。松浦寿輝は1954年生まれでまあ同年代。