El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

罪悪

「犯罪」に続く、シーラッハの「罪悪」

ちょっとブラックな事件・事件未満をシーラッハのシニカルな表現で楽しむ。弁護士のところに事件としてあらわれてくる前の段階の、世の矛盾といいましょうか、生きることそのものが抱える罪深さみたいな。じんわりと楽しめます。

個人的にはタランティーノの「レザボア・ドッグス」にも似たスラプスティック犯罪劇「鍵」がベスト。