El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

オーディオ誌あれこれ・・

過去記事でレコードプレーヤーのことを書いて半年・・・

誕生月ということで(?)、初めての本格的アナログ・ターンテーブル(=レコード・プレーヤー)を導入してみた。オーディオテクニカAT-LP7(上の写真)。なかなかいい。レコードってこんなにいい音だったんだ・・・。中学生のころに買った陽水や拓郎のLPがいまだに手元にあったのだが、それを50年経ったいま、自分史上一番いい音で聴いている。これまで聴いてきた音楽を振り返る・・・そんな年頃。

機種選定にあたっていわゆるオーディオ誌の最新号を3冊買って読んでみたので簡単にレビューを。

オーディオブームを引っ張ってきた団塊世代が高齢化して各誌とも売れ行きが不調なのだろう、月刊誌→隔月刊→季刊と発行頻度が下がっていく。そうそう高級な機材を買うわけでもない一般人にとっては、オーディオ趣味の主体は「音の追い込み」。これは、ケーブルや設置環境や小物の工夫で少しでもいい音を実現しようというもの。
実際問題、電源ケーブルをいいものに交換するだけで音が大きく変化する。これはいいケーブルだからいい音というわけではなく、普通のケーブルはケーブルの外に電磁波などをまき散らしているからでありそれをシールドすればいいという理屈らしい。というわけで、そういう方向性なのが「Audio Accessory」。
もっともっと高価な装置を志向するのが「Stereo Sound」。ケーブル1本100万円という異世界。そうしたハイエンド世界から下界を見下ろしたときの「安くてイイもの」の紹介が時に役立つ。今回購入したターンテーブルを選んだのはこの本の記事の影響で。

音というものはもともとアナログな存在なので、CDや配信のようにいったんデジタル信号化してそれをまたアナログに戻すというのは二重の劣化でもある。デジタル化を排すると、レコード→アナログプレーヤー→スピーカーとなって、レコードが復権しつつあるのはそういう理屈らしい。

そうそう買う雑誌ではないが普通には「Audio Accessory」だけで用は足りそうだ。