El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

ヴァロットン 黒と白

8年ぶり2度目のヴァロットン展に行く前に

展覧会の図録も普通の出版社が出す時代になったのか、丸の内の三菱一号館美術館で開催中の「ヴァロットン 黒と白」展の図録が筑摩書房から出版され神戸の書店でも入手できた。展覧会の会期は1月29日までで、27-28日に東京に行く機会があるのでラス前の28日に行けることになり予習をかねて一通り目を通した。

ヴァロットン展は8年前の2015年3月に同じ三菱一号館美術館で観ている。その頃は東京在住でこの美術館の年間会員だったし、職場も美術館のすぐそばだったので3-4回は通った。その時はヴァロットンの油彩が多かったが、今回はヴァロットンが多くのファンをひきつける木版画がメインということで期待は大きい。

30部しか刷られなかった10枚連作(+1)の「アンティミテ」の第4号をこの美術館が収蔵しており10枚セットのポストカードがショップで買えるのもうれしい。会期終盤近くなので在庫があるのかが不安ではある。

8年前の図録も見直してみた。少し皮肉が効いて、なおかつシンプルな絵が好きだ。