El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

マンガでわかるジャズ

あれっ!?、ジャズって同世代だったのか

マイルス・ディヴィスが1926年生まれの1991年没。1926年は昭和元年、ということはマイルス・ディヴィスが20歳の時が太平洋戦争が終わった年なので、ジャズってほぼ戦後のものなんだよね。

2022年の今からみれば遠い昔という気もするが、私の生年が1957年、マイルス・ディヴィスが31歳なんだから、そんな世代的にかけ離れた存在ではない・・・はずなんだけど、特に日本ではジャズっていうとクラシックに近いようなオーソライズされた、若者が近寄りがたい音楽という感じが私の青年期にすでにあった。

たぶん、それは認識論的誤謬なんだろうけど、ジャズを聴くようになってもちょっと敷居が高い感じをいつも持っていた。

それが解きほぐされたのがこの本「マンガでわかるジャズ」。マンガといっても結構深いことが書かれている。でも自分年表に重ねてみれば、その同時代性に気づくことができる。というわけで、団塊世代の次の世代でジャズに乗り損ねた世代がいろいろ取り戻してジャズを聴いてみようよ・・と、そんな具合になれます。

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