まだまだ続く「ベリエル&ブローム シリーズ」
ネタバレにならない程度にアルネ・ダールのこのシリーズの骨格を
スウェーデン発の警察ミステリー「時計仕掛けの歪んだ罠」で始まった「ベリエル&ブローム シリーズ」。解説によれば5部作のうち、本書が第2部。(おそらく)5部全体を流れるスウェーデンの社会不安(移民の増加やイスラム国の浸透)をベースにした大きな事件がある(という予測)。
読者は、各々におこる一見単独の事件をベリエルとブロームが解決していき、解決したと思った終盤で次につながるなぞと事件が発生し、次回作に引っ張っていかれる。と、まあ、この構造は理解しておいてもいいのではないか。ただし2巻まで読んでも、「ベリエル&ブローム シリーズ」と銘打っていいのかもはっきりしません。
話の展開の前提が次の展開の中でひっくり返されることが多く、それがこのシリーズを読む楽しみでもある。未読の方は・・・お楽しみに。
前作「時計仕掛けの歪んだ罠」のレビューにも追記したが、読み終わっても次回作の時にざっと読み返す必要が生じるので手放さないこと。