El librero la Fontana / ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

1000分くらいでわかるシェイクスピアBest20(2)

 シェイクスピアは本来、観るもの・聴くもの

というわけで、AudioBookでシェイクスピアを聴いてみることに。ウォーキングしながら聴くのでのんびりとした話ではあるが、聴くたびに順次追記していきたい。

ベニスの商人(20210517)

現代の商習慣の常識はむしろシャイロック流であり、やや能天気なイタリア紳士や淑女などいわゆるキリスト者の「ルールよりも義侠心・頓智」という態度をこそ揶揄したかったのではないかと。

「おれはユダヤ人だ。ユダヤ人には目がないかよ、ユダヤ人には手がないかよ、五臓六腑、四肢五体がないかよ、感覚、感情、情熱、それもないかよ。キリスト教徒とおなじものを食ってるんだよ、おなじ武器で負傷もすれば、おなじ病気にもかかってる。おなじ治療を受けて、治しているじゃないか、おなじ冬の寒さや、夏の暑さを感じないとでもいうのかい? ユダヤ人は針で刺されても血が出ないとでも? くすぐられても笑わないとでも? 毒を飲まされても死なないとでも? で、あんたらにひどい目に遭わされても、復讐しちゃいけないとでもいうのかい?」

 テンペスト 嵐 (20210602)

あまり急な展開もなく、良いことづくめの大団円で面白くない。シェイクスピアの作品でも晩期になるとこんな感じらしい。面白いのは、やっぱり悲劇や悲劇含みの史劇かな。

「そうとも、この地上のありとあらゆるものはやがて融け去り、あの実体のない仮面劇がはかなく消えていったように、あとにはひとすじの雲も残らない。我々は夢と同じ糸で織り上げられている。ささやかな一生をしめくくるのは眠りなのだ。」

③お気に召すまま(20210608)

男装の女性が出てくるものが多いが、シェイクスピア時代の舞台は女性禁止でそもそも女性役は若い男性がやっていたから(「恋に落ちたシェイクスピア」を見ればわかる)。兄弟間の権力闘争・嫉妬で事件が起こり、改心によって一件落着というパターン。

「世界は一つの舞台だ。 そしてすべての人間は男も女も役者にすぎない」