El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

万能鑑定士Qの事件簿 I・II

 これで一億稼げるわけか・・・

松岡圭祐の「小説家になって億を稼ごう」を読みながら、どんな小説を書けばそんなに売れるのかと思いこの2冊を数時間かけて読んでみた。うーん、そうか、これが売れる小説なのか。トリビアでつなぎながらなんとなく読者を思い込みに落とし込んでそれをひっくり返す。読み終わったら「ああ、なるほどね」で終わり、何も残らない。時間つぶしでいいのか・・・消費者おそるべし。そしてそれを見透かしている松岡圭祐もまたおそるべし。