難解でも読み続けることで見えてくるものがありそう
シロウトにとっては難しい、あるいは、なんでそこまで議論するのかよくわからないレベルの話が多い。もはや「わからなくても読み続ける」ことで何が得られるかという方針で読んでいる。新書なのに想定読者がよくわからないシリーズ。Amazonのレビューがやたらプロっぽいレビューばかりで一般読書人の参入を阻んでいるように感じる。
第2巻では「古典時代」、中国では「漢」、西洋では「ギリシャ・ローマ」あたり。となると、中国を含めた東洋では仏教と儒教、西洋ではキリスト教がメインテーマ。あれ、それでは宗教史じゃないか・・とも思うが、もともと仏教・儒教は「神」を想定というよりも、生き方を説く哲学の色彩が強い。
キリスト教やその周辺宗教ではこの時代は「神の存在」は自明のことのようだ。その自明さのための三位一体などの理論づくり・・などなど。もちろん、そんな宗教に根差した哲学観からこの先の中世以後の哲学的見方が生まれていくわけだから、歴史的な展開としては興味深い。
シロウトが驚くのは全10章の細分化されたテーマそれぞれに「日本人の専門家」が存在すること。その研究はおそらくすばらしいものなのなのだろうし、それを日本語で読めることはありがたい・・・。
しかし、多くの項目が(こう言っては怒られるだろうが)科学の時代を生きてきた自分にとっては「すでに無意味だよね~」と感じてしまう(それがいわゆる科学的世界観?)。しかし、おそらく普遍的・超越的世界観の超越者はまずは「神」だったのだろう。「神」が「科学」に置き換わり、さらにその世界観そのものも解体されていくんですよね、この先・・・多分。
哲学の歴史と考えずに、歴史の勉強の中で端折られがちな哲学・宗教分野を学びなおしてみましょうくらいの気持ちで読み続けたい。 さて、3巻以後も読み続けるぞ!