El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

たまもの

男は何よりも「イイ」に弱いのよ

たまもの (ちくま文庫)

たまもの (ちくま文庫)

  • 作者:神藏 美子
  • 発売日: 2018/03/07
  • メディア: 文庫
 

 いるよね~。確かに、こんな女性にあんな男性にあんな男性。坪内祐三の2000年前後の記録として読める。著者の神蔵さんはきっと「イイ」んだろうな。男は何よりも「イイ」に弱いのよ。「イイ」というのは構造的にではなく、その時の没入感が「イイ」「カワイイ」・・・そう巷間にいう「相性がイイ」なんだけど、誰とでも「相性がイイ」のではないかしらん。だから、男も未練タラタラになってしまう。まあ、だからこそこの記録が残ったということ。まあ、勉強にはなります。しかし、その精神の危機の間も著作を続けていたというところで今の坪内祐三がある。(2020年1月追記 坪ちゃん、急死されました。心の傷とアルコールが原因では?やはり怖いね「イイ女」)