クリニックの実名を挙げて「がん民間療法体験記」を
岩波から出版したことは意義がある
高橋氏の結論(の一つ)は、「もし、希望を抱いたまま痛みも苦しみもなく最後を迎えられるなら、民間療法も意味あるだろう。お金をむしり取られるのもまた患者の喜びであったかもしれない。しかし、民間療法はあまたあるが、私から見ればそこで救われる命はないのである。」
高橋氏が具体的に関わったのは「幹細胞療法」の◯◯フィールドクリニックと「樹状細胞ワクチン療法」のセ◯ンクリニック。「幹細胞療法」には500万円近く払っている。日本では、「ガイドラインの標準治療」が認めていない独自な治療を、医師が独自の見解で自由診療としておこなうことに対してほとんど制約がない、ということを、この本を読んで理解してほしいです。
もしあなたが、がんと診断されて、自由診療のがん治療をすすめられるようなことがあったら、必ず、この高橋氏の体験記を読んで、よく考えて行動しましょう。