El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

老人の美学

定年前後世代は「敵」を読もう

老人の美学 (新潮新書)

老人の美学 (新潮新書)

  • 作者:筒井 康隆
  • 発売日: 2019/10/16
  • メディア: 新書
 

30分ほどで立ち読める、インタビュー本かな?筒井氏がこれまで書いてきた老人が主役である著書を引きながら、現在(86歳)のライフスタイルを語る。眉の手入れ・老人男性の化粧など、具体的な話は勉強になる。
60代の時に70代後半の自分をイメージして書いた老人小説「敵」のことをかなり語っており、60の時に抱いていたその後の老化と実際86に到達しての感じ方の違いなど、60ちょいの自分には面白い。
この立ち読みをきっかけに「敵」を読んだので、プロモーションとしては成功していると思う。歳をとってくると過去に自分が書いたものも可愛いものです。