El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

失われた時を求めて 8

 第8巻を朝の電車で読了

失われた時を求めて」読破プロジェクト。5月の連休明けから読み始め、原則通勤電車でしか読まないという自己ルールで5カ月が過ぎた。三週間で一冊(500ページ)なのでほぼ予定通り。正月休みの間にゴールするのではないか。

第8巻を朝の電車で読了。ソドムとゴモラ2。シャリリュスのホモセクシュアルとアルベルチーヌのレズビアン。この時代にここまてLGBTを取り上げているものは珍しいのではないか。
またブルジョワ側の貴族に対抗したサロンもまたスノッブということか。
全体的にバルベックとその周辺の鉄道や車での小旅行がメインなのである意味ロードムービー風でもある。
最後のところで別れようと思っていたアルベルチーヌがゴモラの女であることを知ったとたんに逆切れするように結婚を決断する心理的な変化は、矛盾しているようにも見えるが、そんなこともあるよね・・とも思える。
カバー絵(上)の裸でヘアの濃いアルベルチーヌに哀愁を感じる。