El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

砂糖の世界史

グローバル・ヒストリーはここから学べ

砂糖の世界史 (岩波ジュニア新書)

砂糖の世界史 (岩波ジュニア新書)

  • 作者:川北 稔
  • 発売日: 1996/07/22
  • メディア: 新書
 

 砂糖を題材(狂言回し?)に、砂糖プランテーション・黒人奴隷・綿花・ラム・紅茶・コーヒー・チョコなどなど、ぐるぐる回して西ヨーロッパが富を簒奪し蓄積していったグローバル・ヒストリーがものすごくスーッと理解できる。さすがの川北稔先生。岩波ジュニア新書の歴史ものは本当に良質なものが多い。遅塚忠躬先生の「フランス革命」や池上俊一先生の「~でたどる〇〇史」シリーズなど、枚挙にいとまがない。