El librero la Fontana・ホンタナ氏の本棚

人生の最後を一番美しく過ごすのは、いつの日か、田舎、といっても町からあまり離れていないところに隠居し、今までに愛読した何冊かの本を、もう一度、書き込みなどしながら読み返すことだ。           (アンドレ・モーロワ「私の生活技術」より)

「戦国乱世から太平の世へ」〈シリーズ 日本近世史 1〉

天才は徳川家光!?「うつ」にもなったし

 家康・秀忠・家光と、政治力がありそこそこ長命な三代が続いたことが徳川300年の礎となったことはわかった。中でも生まれながらの将軍で苦労知らずと思われる家光がビシバシ改易したり制度を固めていくところがすごい。ときどき「うつ」になったりするのもわかるような。しかしその手腕の源泉がよく見えない。生まれながらの政治的天才?あるいは参謀あり?林羅山春日局?通説ではそこはどうなっているの?

なんでこんなにすごいの?と思ったのにそこは書かれていなかった。そこが知りたい。